固定種とF1種
野菜において固定種やF1種という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
野菜のほとんどは大きく分けてこの固定種とF1種に分類されます。
どちらも野菜の種の種類なのですが、固定種は親から子へ、子から孫へと代々同じ形質(味や形)が受け繋がれていき固定されています。さらに自家採取が可能な種ですので循環型の持続可能な農業が可能です。
ですが、突然変異で形が他のものと揃わなかったり、生育スピードが極端に遅いものなどがよく出てくる傾向があります。
固定種の成長段階(同時に植えたものだが左のほうが成長スピードが遅い)
しかし、スーパーに行くとどの野菜を見ても同じ大きさ、形のものがほとんどだと思います。
これは大体F1種という種類の種を使っているからです。
F1種とは異なる優良な形質を持った親を掛け合わせ次に生まれる子が必ず一定の形質を持つようになります。F1種は比較的気候変動などにも強く安定した収穫量が見込めるので今や多く広がっているのが実態です。(遺伝子組み換えではない)
過去にとうほくやさい便では10月に里芋を入れさせていただきました。その里芋は岩手県の県南に位置する北上市和賀町という所の固定種の「二子里芋」という里芋で粘り気が強く煮崩れしにくいため煮込み料理にも最適です。
岩手県で固定種を中心に栽培をする「ヤサイノイトウさん」
固定種とF1種のどちらがいいということはありませんが、固定種の野菜は味がしっかりしていて、野菜本来の味を楽しむことができますが、捉え方によればクセが少々あるのかもしれません。それに比べてF1種による野菜はクセがあまりなく食べやすいと思います。スーパーなどでは固定種は滅多に目にすることはできないので出会えたらラッキーかもしれませんね!