月替わり通信 / September 2026 / Issue 49

月替わり通信 / September 2026 / Issue 49

月替わり通信 / September 2026 / Issue 49 環境の変化からこれからの野菜を考える 〜今手に取っている野菜は、来年も、10年後も変わらずそこにあるのでしょうか?〜


こんにちは。とうほくやさい便です。徐々に暑さが落ち着いてきて、1年ぶりの秋がやってきますね。皆さんのお気に入りの秋服や靴も、出番を待っているのではないでしょうか?秋へと移り変わっていく空を眺める一方で、最近の天気への心配もありますよね。今月のお便りでは、かつてないスピードで厳しさを増している天候によって、美味しい野菜が食べられなくなってしまったらどうしよう…と単純な心配事をきっかけに、野菜づくりの背景で起こっていること、そしてとうほくやさい便をご利用くださっている皆様に安心して、これからも玄関先で野菜の入った箱を受け取っていただけるようにできることは何かを、少しドキドキハラハラしながら考えてみました。
野菜を食べることは、自然をまるごと体に取り入れること、そして食べると元気になれることだと思います。自然とダイレクトにつながる野菜を変わらず食べ続けられますように!

とうほくやさい便の定期便には毎月ニュースレター「月替わり通信」を同封しています。野菜の魅力をいろいろな角度からお伝えしながら、その月にお届けする野菜を使ったレシピも掲載しています。

This Month's Vegetables

ふわとろ長なす
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ふわとろ長なす

岩手県北上市

なすは、小さなものは弾力があり固め、今回のような大きく長いなすはふんわり柔らかな傾向にあります。焼くだけ、さっと揚げるだけ、蒸すだけ、などシンプルな調理法で素材のおいしさを楽しみたい一品です。

リーフレタス
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リーフレタス

岩手県北上市

ボリューミーなフリルのレタスはサラダやサンドイッチが華やかになります。コッテリとしたおかずを包んでほおばれば罪悪感も半減!

インゲン豆
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インゲン豆

 

宮城県柴田郡川崎町

生のまま炒めて食感や香り、甘さを丸ごと楽しんでも、煮物や煮浸しで味を染み込ませても美味しいです。

万願寺とうがらし
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万願寺とうがらし

 

岩手県北上市

とうがらしといわれていますが辛味はなく、ピーマンのようにお使いいただけます。果肉が柔らかく、種は比較的少なく、種ごと召し上がっていただけますが気になる場合は取り除いてください。焼きもの、煮もの、素揚げなど、幅広い料理へ手軽に取り入れてみてください。発祥地は京都の万願寺地区で、その食味の良さから広く知られていった野菜です。

かぼちゃ とっておき
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かぼちゃ

とっておき

宮城県柴田郡川崎町

農家さんの石井さんが納品をしている直売所では、すぐに売り切れてしまうという人気のかぼちゃ。粉質の品種で、和菓子のようなホクホクと上品な口当たりが特徴です。皮の色がメロンにも似た薄緑色なのも目を惹きます。

プチパプリカ
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プチパプリカ

岩手県北上市

爽やかな甘さと、ほのかな酸味。パプリカに豊富に含まれるビタミンCは熱に強く炒め物に最適。またカロテンは油と一緒にとると吸収率がアップします🔥

金時草
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金時草

 

宮城県仙台市秋保

モロヘイヤや、つるむらさきのような粘り気があり、おひたしや酢の物にするのがおすすめの食べ方です。アントシアニンの機能成分に加えて、β-カロテン、鉄分やカルシウムが豊富な緑黄色野菜。     江戸時代に金沢に伝わった由緒があり、加賀野菜の一つに数えられています。葉の裏が美しい赤紫色であることからサツマイモの"金時"をイメージして称されています。なかなか食べる機会がないお野菜かもしれませんが、この機会に味わってみてください。 

軽く茹でてからザルにあげて水気を切り、少し置いて冷ましてから、サラダやおひたしに☆

ジャンボニンニク
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ジャンボニンニク

 

宮城県柴田郡川崎町

一般的な品種に比べて大粒で、においが控えめなのが特徴です。香りが優しい分、たっぷり料理に取り入れられ、豊富な栄養を手軽に摂取できます。

※天候や収穫状況により、掲載の野菜が変更となる場合がございます。何卒ご理解いただけますと幸いです。届いた野菜に合わせて、アレンジしてお楽しみいただけたら嬉しいです。

Feature

環境の変化からこれからの野菜を考える

今手に取っている野菜は、来年も、10年後も変わらずそこにあるのでしょうか?

ここ数年、日本各地を襲う猛暑日や急激なゲリラ豪雨、世界各地では急速な干ばつ・渇水などが発生しています。気候の変化は、私たちの食卓に届く野菜の旬や収量にも直接関わる身近な課題です。これまでの産地で同じ野菜が作れなくなったり、栽培適地が北上する現象も見られ、いつもの野菜がある日常が気候変動によって揺らぎ始めています。

変化を発見する

JAPAN

日本

夏の危険な暑さに加え、大雨や洪水などによって、農作物の生育に大きな影響が出ています。畑の冠水や高温による葉焼けや実のつきの悪さ、収穫時期のズレなど、これまで通りの栽培が難しくなるケースが増えつつあります。

UNITED KINGDOM

イギリス

2026年の夏は、ロンドンにとって記録的な猛暑の年になっています。住宅は伝統的に暑さより寒さ対策重視で建てられているためエアコンがこもりやすく、教室にエアコンがない学校がほとんどのイギリスでは、1,000校以上が休校。エアコンを使っている住宅は全体の約4.3%にとどまり、不快指数が高まっています。

※出典:University of Reading / Energy Demand Research Centre(2026年6月)、英国気象庁・UKHSA発表資料等

SPAIN

スペイン

食文化が盛んなスペインでは2026年6〜7月が観測史上最も暑い夏となっており、農業を取り巻く気象リスクが改めて注目されています。2023年には高温と少雨が重なり深刻な干ばつが発生。2024年には国全体として雨量が回復しましたが、東部・南東部などでは干ばつが続き、地域による差が残りました。

干ばつとは

砂漠化の要因の一つで、長期間にわたって雨がほとんど降らず、深刻な水不足が続く自然災害。

大雨のメカニズム

  1. 温室効果ガスなどにより温度が上がる
  2. ↓
  3. 海面からの蒸発が盛んになる/蒸発がより盛んになる
  4. ↓
  5. 雲の発生が多くなる/干ばつが進む
  6. ↓
  7. 雨や雪になって降ってくる/雨の降らない地域はさらに降らなくなる
  8. ↓
  9. 水の循環が強まる、世界的に雨量が増加

野菜の供給不足が継続すると…

  1. 野菜の価格が上がる
  2. ↓
  3. 家計の負担が増える
  4. ↓
  5. さらに野菜を買い控える
  6. ↓
  7. 栄養バランスが偏る/ビタミンやミネラルが不足する
  8. ↓
  9. 体調不良のリスクが高まる

気候と収穫量のつながり

SPAIN

トマト・ジャガイモの生産量 10年間の推移

干ばつの影響の年、収穫量は約2割減少

トマト
ジャガイモ
干ばつが深刻化した年

2022年〜2023年、スペインでは記録的な干ばつが起こりました。グラフを見ると、トマトもじゃがいもも、この年だけ生産量が落ち込んでいるのがわかります。また、ジャガイモが小さめになってしまうなど、収穫時の成長具合にも影響が出るようです。

※グラフは公開資料をもとにした概況の再現です。実際の統計値とは誤差があります。

JAPAN

ブロッコリーの作付け面積・収量効率指数

畑は増えているのに、収穫効率が鈍化している

日本国内のブロッコリー畑は、この10年ほどで着実に増えてきました。ところが1つの畑あたりから採れる量(収量の効率)は、逆にゆるやかに下がってきています。面積を広げても、それに見合うだけの収穫量が確保できていない、ということがグラフから読み取れます。高温が苦手な野菜なので、生育にとってやや向かい風となる環境が増えていることが背景にあると考えられます。また今年から国が定める指定野菜の15品目めとして追加された野菜なので、作付け面積の拡大がさらに加速するか、今後の動きに注目したいところです。

※グラフは公開資料をもとにした概況の再現です。実際の統計値とは誤差があります。

上のデータが示す通り、農作物の生育適温から大きく外れる干ばつが長期化した場合、野菜の一時的な不作が発生する背景が見えてきています。

この数年、天気の話をせずに野菜の話をすることが難しくなりました。それでも、農家の方々は、打つ手を探して日々試行錯誤されています。私たちとうほくやさい便の役割は、こうしてご購入を通して東北の農業を支えてくださる皆さまと、産地をつなぐことだと考えています。

近くの目標としては、現在提携している農家さんのほか、他の東北地域へも足を伸ばして、農家さんとの結びつきを増やしていきたいと考えており、局所的な野菜不足や供給の偏りへの対策として取り組んでまいります。

とうほくやさい便のこれからの取り組み

広大な地域の多様性に頼る

広大な東北地方は、太平洋側と日本海側、そして奥羽山脈を挟んだ盆地や高原など、多様な気候帯に恵まれています。特定の地域だけに依存せず、複数の産地・品目と契約し、どこかが不作でも他の地域で補える。また予想外の収穫量が発生した際に産地を分散させることで、リスクやフードロスを東北全体で吸収する仕組みを整えてまいります。

科学の力を借りる

ハウスで温度・湿度・かん水を制御すると、露地では出せない安定性が得られます。遮光や細霧冷房で夏の高温を和らげ、大雨からも作物を守ります。一方、露地栽培は農業機械を導入しやすく自動化や精密化の展開がしやすい農業です。私たちは、露地と施設を組み合わせて、野菜セットの土台となる品目を切らさないことが実務的な答えだと考えています。

いつでも安心していただけるバランスの良いラインナップでお届けしていくことが、私たちの目指す姿です。

月替わり通信 - September 2026 - Issue 49 / Ayako Tsuchida

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